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42才・女・独身・結婚歴無し・独居・無職・肥満・・・究極の負け犬女ボヤキ日記。


by kakukaku-sikajika
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灰谷先生の生徒になりたかった四十路毒女

Excite エキサイト : 社会ニュース

<灰谷健次郎さん死去> 「兎の眼」などの
児童文学作家


小6の時、図書室で読んだ『兎の眼』が最初の出会い。
当時、学校の先生になりたかった私は夢中で読んだ。
灰谷さんが苦学の末、小学校の先生をされていた事を知り、
ますます好きになった。

私自身もまた、高・大学と奨学金を貰ってやっと進学出来た苦学生で
教師を目指していた
教育実習にも行った。
結果、教員にはならなかったけど、灰谷さんの本は読み続けていた。

その中で『わたしの出会った子どもたち』は今も大事な1冊。
特に、当時6才の男の子(小1)の詩は読む度に、涙があふれます。
以下、長くなりますが哀悼の意を込めて引用させて頂きます。

「がっこうから うちへかえったら
だれもおれへんねん
あたらしいおとうちゃんも
ぼくのおかあちゃんもにいちゃんも
それにあかちゃんも
みんなでていってしもうたんや
あかちゃんのおしめやら
おかあちゃんのふくやら
うちのにもつがなんにもあれへん
ぼくだけほってひっこししてしもうたんや
ぼくだけほっとかれたんや

ばんにおばあちゃんがかえってきた
おじいちゃんもかえってきた
おかあちゃんが
「たかしだけおいとく」
とおばあちゃんにいうてでていったんやって
おかあちゃんが ふくし(福祉事務所)からでたおかね
みんなもっていってしもうた
そやから ぼくのきゅうしょくのおかね
はらわれへんいうて
おばあちゃんないとった
おじいちゃんもおこっとった

あたらしいおとうちゃん
ぼく きらいやねん
いっこもかわいがってくれへん
おにいちゃんだけケンタッキーへつれていって
フライドチキンたべさせるねん
ぼくつれていってくれへん

ぼく あかちゃんようあそんだったんやで
だっこもしたった
おんぶもしたったんや
ぼくのかおみたら
じっきにわらうねんで
よみせでこうたカウンタックのおもちゃ
みせてくれくれいうねん
てにもたしたったらくちにいれるねん
あかんいうてとりあげたら
わあーんいうてなくねんで

きのうな
ひるごはんのひゃくえんもうたやつもって
こうべデパートあるいていったんや
パンかわんと
こうてつジーグのもけいこうてん
おなかすいたけどな
こんどあかちゃんかえってきたら
おもちゃもたしたんねん
てにもってあるかしたろかおもとんねん
はよかえってけえへんかな
かえってきたらええのにな
                  あおやま たかし


六歳の子どもが、両親に捨てられるということは、想像を絶する絶望であろう。
その絶望の中にあって、なお優しい人間であろうとするこの美しい人間を前にして、私は言葉がない。」
/ 『私の出会った子どもたち』より引用


灰谷先生、私も先生のクラスの子どもになりたかった一人です。
今も先生は天国で沢山の子ども達に囲まれているんでしょうか。
つつしんでお悔やみ申し上げます。
そして、この地上で今懸命に生きている子ども達を、空から見守っていて下さいね。


わたしの出会った子どもたち | Excite エキサイト ブックス > 書籍情報
by kakukaku-sikajika | 2006-11-23 22:13 | ニュース